Rintaro Hara | Works
プロジェクション・ウォール
- プロジェクション・ウォール
- 材料:シャボン液、木材、送風機、加湿器
- 制作年:2020
- 会場:旧大連航路上屋/福岡
この作品は体験者がスクエアのフレームの前方の紐を引くと、毎回異なる虹色のシャボンの壁(スクリーンでもあり、コンテンツでもある)を隆起させることができる。そして、空中にアンフォルメルな立体として放たれ、やがて消失する。この作品のアイデアは、ジェームズ・キャメロンによるSF映画「アビス」(1989)のコンピュータ・グラフィックスで作成された水の表現に遡る。1990年代以降のハリウッド映画ではコンピュータ・グラフィックスが必要不可欠な映像技術となり、それまでのアナログを駆使した撮影がデジタルに取って代われ、実現不可能であった映像表現が可能となった。「プロジェクション・ウォール」は映像の進化で誕生した表現をあえてアナログ的手法に還元することによって、アナログとデジタルの差異を問い直す。