Yu Hara | Works

名古屋造形大学教員展vol.3 原游 pink blan blue

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  • 展覧会:名古屋造形大学教員展 vol.3 原游
  • 開催期間:2023年8月4日~9月2日
  • 会場:名古屋造形大学/愛知

絵画の形式である木枠、画布、そしてそれをどう留めるのか、ということをテーマとして制作してきました。そのことによって、絵画自体がテーマとなり、絵画の持つ特性が作品に現れてくると考えました。 現れてきたのは、絵画の持つアクロバティックな動きだったと思います。木枠をはみ出した綿布は髪の毛となって地面に降りて行き、椅子になり、木枠を抜け出して絨毯に変化しました。 私の活動も活動的になり、絵画だけではなく、人が参加して成り立つような空間的な作品も手がけるようになりました。今回は、絵画作品を中心に色をテーマに展示を作りました。Blueの背景の絵を制作しているときに、何か不思議なもの、引っ掛かりを感じたからです。「音」という絵を描いているときに、駒井哲郎の作品を想い、ブルーの背景の上に浮遊した物の影を濃いブルーで描きました。 多分同じ時期に「Night Football」という絵を描いていて、ボールの影を、やはりブルーの背景の上に濃いブルーで描きました。その時に、2色のブルーが重なった時にもたらす感覚としか言いようのない世界が現れました。そしてそれは、実体と影の世界、表と裏の世界という二つの世界が入り組んでいるように見えました。また、クラシックブルー(油彩の場合ウルトラマリンとピーチブラックを足したもの)とサファイヤブルーという2色の持つ性質から、影の世界のブルー(クラシックブルー)が力を持ち、絵の中で地と図の関係が揺らぎ、反転する感覚がありました。 そのことによって、「ゲド戦記」に見られるような「影との闘い」という物語的なテーマも現れてきました。ねじけたドーナツのように、表と裏がツイストして変わっていくのです。 そのように私が感じたのは、ユニットで作っている大規模なインスタレーション作品で影を使ったものを多数作っていることも関係していると思います。Blankというテーマの白い背景の絵があります。 この白は、下地材のジェッソの色です。下地材の白色をどう考えるか、blank空欄であるが、そこには白色がある/ないのか。 これも絵画自体をテーマにしていて、私が長く作ってきた作品のシリーズです。先ほどの地と図が入れ替わるような2色のブルーの関係にblank/空欄を加えることで、より地と図の入れ替わりといったねじれが生じるのではと思い、「Fresh Cream」、「Paper Moon」、「Night Tent」 を制作してきました。「Blue songs」は、Blueという色のイメージを譜面台を使い、音楽を手がかりに作ってみました。女性たちが歌をそれぞれに歌ってる様子をポリフォニックに空間的に配置しました。配置の仕方は場所によって変化しそうです。 Pinkに関しては、発光するような蛍光ピンクをよく使っています。重要な色であるという認識はありますが、今まだ調査中です。
Photo:漆脇美穂

  
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