Rintaro Hara | Works

以心伝心

以心伝心
以心伝心
以心伝心
  • 以心伝心
  • 2008
  • 水、モニター、モーター、人工芝、ホース、木材
  • ともに生きる
  • 川崎市市民ミュージアム/神奈川

「押す」「引く」「回す」、私達が日常生活において何気なく行う基本的な動作は、デジタル・テクノロジーが日常に浸透してきた21世紀に入っても意外とシンプルです。例えばドアを開ける、車のハンドルを握る、マウスをクリックする、これらの動作は私たちにとって順位や優劣はなく非常に単純な身体行為です。しかし、そこには大きな違いを発見する事もできます。それはそれらの動作によって引き起こされる出来事に高度なテクノロジーが組み込まれていればいるほど、単純な動作の一寸先は複雑化され、構造が不過視化していくという事です。今後私たちの日常生活は、更なる利便性を追求すればするほど、見えないシステムによって塗りつぶされ「一寸先は闇」ならぬ「一寸先はブラックボックス」というような状況が益々加速すると想像できます。家庭内においてはコンピュータやケータイがコントローラーとなって洗濯機やテレビなどの電化製品、更には机やソファーなどの家具までもがネットワークで繋がっていくかもしれません。今回のインスタレーションでは高度なデジタル・テクノロジーに支配されるであろう私たちの日常生活を、水を媒介とした原始的なシステムに置き換えることで、アイロニカルに表現することを試みます。

ページのトップに戻る